ウードの常味裕司さんのマカームについてのレッスンを月に1回受けています。今ちょうど半年経ったところで、5つのマカームを習いました。
マカームとは、アラブの音階のことで、ピアノの鍵盤よりももっと細かい音程を響き分けさせて、マカームごとにある一つの空気感を作り出すという役割があります。
先日常味さんから、マカームは生理的に身体が反応するからという言葉を伺って、本当にその通りだなと実感しています。
イルハムのプレイベントへ向けて、
ミュージシャンそれぞれと話をして、曲を決めたり、様々な共有をしていますが、
マカーム関連で、少しだけ興味深いかなと思うエピソードをご紹介します。
常味さんからサマーイを演奏したいというお話がありました。サマーイとは、"サマーイ〇〇"という曲名でよく聞くと思いますが、アラブ古典音楽の形式の一つで、同じ形式に則って、〇〇というマカームの美しさを表現した曲のことです。
ハシンさんにそれを伝えて、どのマカームにしますか?と聞いたところ、このような返事を頂きました。
"メロディの展開をとても大切にしているので、曲順が全部決まってからどれにするか決めたいと思っています。ドイツやポーランドで通用しているように、日本でも、マカームの繊細なムードが皆に伝わっていると思っているからです。
ダンサーが踊る曲へ向けて音楽のリチュアルをするようなものだから。"
今まで、シンセサイザーで共演することが多かったハシンさんなのですが、アコースティックになると響きにとてもこだわりがあるそうです。
常味さんとハシンさんのマカームの解釈はきっと同じところも違うところもあると思いますが、それをイルハムではどう形にしていくのか、楽しみなところです。
そうそう、あまり知られていませんが、ハシンさんは、チュニジアの音楽学校で、アラブ音楽の教育プログラムを作ったりしていたそうです。革命後のチュニジアの音楽教育についての新しいアイディアや教育内容について、政府に対して提言を行う立場でもありました。また、社会的コミュニケーションプログラムや、家族の問題や障害を持つ子供達の為の教育プログラム作成にも関わっていたそうで、音楽というものそのものに加えて、その社会における役割など、これから来年は色々話を聞いてみたいなと思って興味津々です。
今回企画の話を沢山の人へ伝え続ける中で、
教育
という目線は、ひとつ大切なものとしてあると改めて感じています。
ハシンさんとも、まだ内容の詳細は話してませんが、教育のベクトルはとても良いですねと、コメントもらってます。
その辺りも色々な方々とシェアしていけたらいいなと思っています。
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・☆*・sali・*★・
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