5月21日(土)に師匠であるHadia先生がお亡くなりになりました。
昨年のクリスマスにメッセージのやり取りが無くて、こんなこと10年来初めてだったので、心配になり、行方を探していました。先月カナダのモントリオールの友人から連絡があり、彼女も同じく探しているということで会話をしていました。2週間前に、彼女から、どこにいるかわかったと知らせがあり、そこからテレビ電話をしようとメールをした矢先の出来事でした。詳しいことは聞いていませんが、亡くなった時、同室の人とおしゃべりしていて、突然の出来事だったと聞いています。
ぽっかり穴が空いたようで、寂しい、悲しいというよりも、よくわからない気持ちで、時々気持ちが込み上げる時間があります。畑で植物に触れることと、手の掛かる料理をすることが、気持ちを落ち着けてくれます。たくさんの思い出の写真を眺めました。振付のビデオをもう一度見ました。
私にとって、Hadia先生がいたから、ここまで情熱を持って踊るということで生きてくることができました。それは、踊りが単なるエンターテイメントではなくて、私たちの可能性を開き、愛へと繋がり、ゆっくりと自分を高め育んでいく術にもなると、学術的にも、舞台上でも、そして出来上がるコミュニティでも教わったからです。踊りをシェアしていくことが、世界に幸せを少しでも増やしていくことだと魂の奥から信じる仲間がたくさんできました。言葉も人種も関係なく、みんなと踊りつながることができました。
私の英語でのコミュニケーションはほとんどHadia先生から教わりました。解剖学も最初は英語で学びました。学ぶことが何なのか、普遍性を追いかけることも学びました。世界で起きている出来事を憂い、どうやって良くしようかという話をよくしました。一緒にたくさん旅をしました。たくさん笑って、時に泣いて、時に言い合って、いつも見守ってくれた母親のような存在です。
毎朝レモネードを飲むし、必ずその後にコーヒーが必要だから、いつもレモンとコーヒーを常備して来日を待っていました。レッスンに持っていくスタバのコーヒーは、エスプレッソショット追加で、ミルクと砂糖です。歩いていて犬を見かけると、必ず話しかけます。
先生の翻訳や同時通訳を長年させてもらって、最後の方は、自動的に知らないはずの単語まで意味がわかるような不思議な一体感を感じていました。きっと彼女が命を掛けて育んできた踊りの真髄を、たくさんの人に伝えなさいという宇宙の計らいだったようにしか思えません。
突然の訃報に、バリやカナダやトルコで出会ったいろんな友人たちから、メールがきました。
スペイン、オーストラリア、インドネシア、カナダ、香港、…こんなにも世界中に仲間がいたんだと、先生のおかげで出会った個性的で志ある素敵な女性達。今夜久しぶりに何人かと話して、この十数年でのアップデートや国による状況の違いなど、たくさん話して、昔話に笑いました。
みんなで今できることがあるような気持ちになりました。(私はもう少し英語を復活させないと。。。)
先生が繋いでくれた輪は、ただの人と人のコミュニケーションではなくて、ワンネスをお互いに感じ合えるような繋がりだし、それぞれがそれぞれの道で命を輝かせて生きていることがなんと素晴らしいことだと改めて感じています。
命日は、ちょうど、2年前に大学へ持ち込んだ研究からのテキスト作成が一通り全体像が見えた日でした。
先生がたどり着いたことの今の形を作りたくて、でも足りないことも見えて、あと少しきっと表へ出すには時間が必要だと思います。でも、今、立ち止まって感じているこれらのたくさんのことを繋いだら、出口が見えてくるのかなと思っています。最後まで、先生は先生だなという気持ちになりました。
何人かのダンス仲間から、"受け継いだものを私たちが繋いでいこう"と聞きました。
そうなんです、こんなにも踊り方や生き方が違っても、私たちは同じように大切なものを大切だねと共感し合うことができる。私には私のやり方になってしまうけれど、改めて、大切に繋いでいきたいものを仲間達と話していきたいと思っています。東京でもゆっくりみんなと話す時間を作ります。もし、参加したい人いたらメッセージください。話したり踊ったり笑ったりする先生と過ごしたような会ができたらなと思っています。
数日経って、誰かと話し続けることで、少し落ち着いてきて、思うのは、先生は私の中に既にいるようなそんな感じです。また出会うとか、天国にいるとかそういうことでは全くなくて、共に過ごした時間が私のたくさんの要素を作ってきていて、それに気づくたびに、先生が自分の中にいる気がします。
こんなにも豊かさを味わわせてくれて、ありがとうございます。
これからもHadia先生のスピリットと共に生きていきたいと思います。
私は昨年iPhoneとHDDが両方壊れたので、データ紛失していて、2011年以降の写真ですが、先生の来日時の写真などのスライドショーを作りました。blogにも追って貼ります。2009年から9年間もオーガナイズをさせてもらいました。ほんとにたくさんのダンサーさんにご参加いただきました。お手伝いいただきました。皆さんの中でも、先生のスピリットが生き続けていきますように。
Huge LOVE, Sali
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